皆さん、こんにちは。ただ今ご紹介いただきました「森山」です。
定時大会の開催にあたり、執行部を代表しましてご挨拶を申し上げます。
まず初めに、四国各地において四国電力総連の諸活動にご協力いただいております各加盟組合の役員の皆さん、本日は大会構成員としてご参加いただき、誠にありがとうございます。
また、公私ともに大変お忙しい中、私どもの大会にご来賓としてご臨席を賜りました皆さまに、大会構成員を代表しまして御礼申し上げます。本日は誠にありがとうございます。後ほど、お一人ずつご紹介し、代表の方々からご挨拶を賜りたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、大会の開催にあたり、この1年間の活動を振り返るとともに、次年度の活動等について述べさせていただき、本大会での論議の参考にしていただければと思います。
まず1点目は、安全衛生への取り組みです。
労働組合の使命は、社会情勢がどう変わろうとも「雇用を守り、組合員の命と健康を守り、その家族も含めた生活を守る」ことだと思っています。
昨年度、四電グループでは、作業災害が29件発生しました。各級機関の懸命な取り組みにも関わらず、依然として、「感電」「墜落・転落」など電力関連産業特有の重大災害に歯止めがかかっていない状況にあり、死亡災害こそ発生していないものの、一歩間違えれば重大な労働災害につながる事案も発生しています。労働災害の撲滅は労使共通の目標であり、何よりも最優先で取り組むべき課題であるため、安全衛生に関する取り組み事項の共有化を図るとともに、厚生労働省「あんぜんプロジェクト」への参画に向けた論議を深めるなど、次年度も取り組みを強化していきたいと思います。
加えて、恒常的な時間外労働や休日労働の増加等に伴う心身の疲れや、将来に対する不安の増大など、これらに起因するメンタルヘルス不調等も増加している状況にあり、日常活動を通じての適正な労働時間管理や、メンタルヘルス対策の観点も踏まえた職場内コミュニケーションの重要性が、これまで以上に増しています。
「安全は全てに優先する」、「安全は1日にして成らず」、毎日職場で実施されている朝のミーティング、作業前の危険予知活動など、一つ一つの活動・取り組みをマンネリ化させることなく、常に高い安全意識を持って継続していくことが重要です。
「自分たちの職場からは、絶対に労働災害を発生させない」全ての職場で、全組合員が、このような意識を常に持ち続けながら、毎日のお仕事に臨んでいただくとともに、常に風通しの良い、何でも言い合える職場作りに努めていただきたいと思います。
2点目は、私たち電力関連産業を取り巻く状況についてです。
早いもので東日本大震災から6年が経過しました。福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取り組みや、除染については、一歩ずつ前進していますが、東北の被災地の本格的な復興については、まだ道半ばだと認識しています。
このような中、原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査については、現在、11社26基が申請を行い原子力規制委員会による審査が継続していますが、皆さんご存知のとおり、再稼働については、本日現在、四国電力の伊方発電所3号機と、先行した九州電力川内1・2号機、そして、大阪高裁にて仮処分を取り消す決定が出された関西電力高浜3・4号機の5プラントのみとなっています。
伊方3号機につきましては、広島、松山、大分地裁、そして、山口地裁岩国支部にて、運転差し止めの訴訟・仮処分が提起されていますが、広島地裁における仮処分については、3/30に「差止め却下」となり、無事安全安定運転を継続することができています。今年10月から110日間の定期検査を控えていますが、各加盟組合の皆さんのご協力もいただきながら、日程ありきではなく、安全最優先で作業に取り組んでいただきたいと思っています。
皆さんご存知のとおり、昨年4月に電力の小売り全面自由化がスタートし1年が経過しました。電力広域的運営推進機関によりますと、今年4月末時点で供給者変更申込み件数は、全国で369万5千件(5.9%)、四国においては4万件弱(3月末比7千件増)と発表されています。大都市圏と比較すると離脱件数は少なく見えますが、人口減少・高齢化の進展が一歩先を進んでいる四国地域では電力需要が大きく伸びる要素は少ないと思います。これからは、四電グループの総合力を発揮しながら、オール電化住宅や省エネ電化機器の販売拡大を通じて、労働組合としても四国経済の活性化にも協力していく必要性があると思っています。
3点目は、2017春季生活闘争についてです。
2017春季生活闘争については、全国電力総連の方針を踏まえ、賃金カーブ維持分の確保と、社会的役割と責任などマクロの観点からの「底上げ・底支え」や「格差是正・復元」などを目指した賃金改定の取り組みを進め、ほとんどの加盟組合が要求を行いました。
賃金交渉では、各加盟組合が「経済の自律的成長」や「賃金の社会性」の観点と、職場組合員の貢献努力について主張を行いました。経営側は、厳しい経営状況や財務状況にもとづく主張を続け、交渉は難航しましたが、粘り強い交渉を重ねた結果、18組合中4組合(四変テック労組、四国電気保安協会労組、志度カントリークラブ労組、よんでんメディアワーク労組)がベースアップを獲得することができました。
また、賞与・一時金については、「年間4ヵ月を最低水準」として取り組みを進めた結果、10組合が4ヶ月を上回り、また3組合が半期で2ヶ月を上回る水準で、妥結に至っております。
現時点でも(6月1日時点)、1組合(四国工商ユニオン)が交渉中であり、今後の解決状況を踏まえて、四国電力総連としての総括をしていきたいと考えております。今次春闘における妥結結果は、厳しい経営環境にありながらも、「人への投資」の重要性について、労使が共通認識を持ち、真摯に取り組んだ結果であると受け止めています。今後も各加盟組合と密に連携しながら、有利解決に向けた取り組みを展開していきたいと考えています。
最後に、代議員の皆さんの前向き、かつ、活発な討議により、共通認識を図り、次年度の活動が更に発展・充実することを願い、大会開催にあたっての挨拶とします。どうぞよろしくお願いいたします。
以 上
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