組合員の皆さまにおかれましては、輝かしい新年をご家族の皆さまとともにお迎えのこととお慶び申し上げます。また、年末年始も各職場で電力の安全・安定供給に務められました組合員の皆さまに、心から敬意を表するとともに感謝申し上げます。 |
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四国電力総連 会長 森山泰広 |
<昨年を振り返って> 昨年も、世界各地で多くのテロ事件が発生しました。そして罪のない多く人々が巻き込まれ、被害者家族の心の傷は想像を絶するものであると同時に、今年こそは世界が平和な年になるよう心から願いたいと思っています。また、地震も多く発生した年だったかと思います。4月には熊本地震、10月には鳥取地震、そして11月には福島県沖でも発生し5年ぶりの津波も観測されました。一方世界に目を向けるとイタリア、ニュージーランド、ミャンマー、エクアドル、台湾などでも大きな地震が発生しました。被災地域の一日も早い復興を心から祈念するとともに、私たちも東南海地震に対する備えをしっかりしておくことの必要性を再認識させられました。 このような中、電力システム改革の第2弾である電力小売全面自由化が、昨春より始まり、四国電力管内では17400件(11月末現在)のお客さまがスイッチングされています。また、開始直後には思いがけないシステムトラブルが発生し、長時間労働や休日出勤なども多く発生しましたが、なんとか無事乗り切ることができました。対応いただいた多くの組合員の皆さんに感謝申し上げます。 一方、昨年9月には、伊方発電所3号機が5年4ヶ月ぶりに通常運転を果たすことができました。長きに亘り、新規制基準への対応、耐震・安全対策工事など、各加盟組合の全面的なご支援ご協力がやっと報われることとなりました。広島、松山、大分地裁での訴訟リスクも懸念されますが、今年秋の定期検査まで安全安定運転を継続していただけるよう祈念するとともに、これまで対応いただいた組合員の皆さんに感謝申し上げ、敬意を表します。 更には、昨年7月に施行されました第24回参議院議員通常選挙では、各加盟単組の三役をはじめ多くの皆さまの絶大なるご協力により、全国で27万票を超える「小林正夫」という票を集め、民進党比例代表候補者でトップ当選を果たすことができました。四国地域においても、前回の浜野選挙を494票上回る12,756票を集めることができました。組合員一人ひとりの皆さんの力強いご支援に改めまして感謝申し上げます。本当にありがとうございました。小林議員には、議員活動12年間の経験と、党派を超えた多くの友好議員と連携いただきながら、「政治は生活と直結、生活体験から法律を直す」との政治信条のもと、私たち電力関連産業の代表として、また、生活者の代表として益々ご活躍いただけるものと確信しています。引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。 <安全衛生の取り組み> 労働組合の最大の使命は、社会情勢がどう変わろうとも「雇用を守り、組合員の命と健康を守り、家族も含めた生活を守る」ことだと思っています。四電グループにおける作業災害は、昨年度の13件に対して、今年度は11月末現在で8件発生しており、件数としては減少しているものの、依然として「感電」や「墜落」など、一歩間違えれば重大な災害に繋がりかねない事案も発生しています。 加えて、昨年4月からは本格的な大競争時代に突入し、恒常的な時間外労働や休日勤務により、メンタルヘルス不調を訴える者も高止まりしていると認識しており、引き続き、安全衛生の取り組みをしっかりと進める必要があると考えています。 毎日職場で実施されている朝のミーティング、作業前の危険予知活動など、一つ一つの活動・取り組みをマンネリ化させることなく、常に高い安全意識を持って継続していくことが重要だと考えます。 昨年も申し上げましたが、家族のために一生懸命働く組合員の皆さんは、お父さんでありお母さんであり、家族・子供たちにとっては、かけがえのない世界中で最も大切な人なのです。また、職場で一緒に働く仲間の皆さんにも家族があり、家族を養い育てるという大きな責任を抱え、日々の仕事に全力で取り組んでいると思います。 四国電力総連のすべての職場において、「働く者の安全衛生は何よりも優先する」「自分たちの職場から労働災害を出さない」との意識の再徹底を図るとともに、働く者が健康で安全に過ごせる職場づくりを目指して、共にがんばりましょう。 <2017春季生活闘争について> 電力関連産業を将来にわたり健全に発展させていくためには、人材の確保・育成、技術・技能の維持継承が最も重要です。そのためには、短期・中長期的な観点から電力関連産業に働く者すべての経済的・社会的地位の向上を図りつつ、組合員とその家族の安定と安心、やりがいと働きがいを実感できる魅力ある産業をめざした取り組みが必要です。 原子力発電所の再稼働など、一部に明るい兆しも見え始めていますが、電力小売全面自由化を契機として、顧客獲得競争が激しさを増しており、コスト競争力の強化や料金メニューの多様化など、グループ企業も含めた対応を迫られています。今後とも、電力の安全・安定供給の確保はもちろんのこと、四電グループが一体となった効率化施策への対応など、強い責任感と使命感のもと職場組合員が積極果敢に挑戦し続けられる労働条件の確保が重要になっています。 こうした状況を踏まえ、電力総連では、今次春季生活闘争に向けてマクロの観点からの所得向上や人材の定着・確保を目的とした労働条件の引上げなど、電力関連産業全体の「底上げ・底支え」をめざした取り組みについて論議を重ねています。 賃金については、賃金カーブ維持分の確保に加え、社会的役割と責任などマクロの観点からの所得向上などをめざし、3,000円以上の賃金改定に取り組むこととし、賞与・一時金については、年間賃金の一部として安定した生活給部分である年間4ヵ月を最低限確保することを基本とした方針を策定する予定です。各社の取り巻く状況は厳しいものの、日夜懸命な努力を続けている職場組合員の頑張りや期待に応えられるよう四国電力総連と加盟組合が一体となって取り組みを進めていきたいと考えています。 <結びに> 本年が、組合員とそのご家族の皆さんにとって素晴らしい幸多き一年となることをご祈念申し上げ新年のご挨拶とさせていただきます。今年も四国電力総連の仲間の絆と信頼を太く強くしていきましょう。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 |