新年のご挨拶



新年あけましておめでとうございます

 組合員の皆さまにおかれましては、輝かしい新年をご家族の皆さまとともにお迎えのこととお慶び申し上げます。また、年末年始も各職場で電力の安全・安定供給に務められました組合員の皆さまに、心から敬意を表するとともに感謝申し上げます。



<昨年を振り返って>

 昨年の夏は、昭和41年に日本原子力発電(株)が東海発電所の運転を開始して以来、初めての「原子力ゼロ」の夏でした。猛暑に伴う大変厳しい需給が予想される中、60Hzの中西日本の供給予備率は3%しかなく、老朽化かつ酷使している火力発電所がダウンしてしまうと、たちまち電力不足となり大規模停電の恐れのある、正に綱渡り状態で迎える夏となりました。しかし、電力の安全・安定供給に対する組合員の皆さんの高い使命感、そして大変な努力のおかげをもちまして、なんとか乗り切ることができました。また、師走の徳島県の山間部を襲った豪雪被害については、自衛隊も出動する大災害となり、四国各地からのべ一千人を超える多くの仲間が復旧作業に従事しました。凍えるお客さまに、1分でも早く電気を送り届けるため、雪の中厳しい環境下での復旧作業に従事いただいた組合員の皆さんに心から感謝申し上げます。

 昨年11月、衆議院が突然解散し師走の総選挙が施行されました。争点は、安倍総理が進めてきた「アベノミクス」の是非が中心でしたが、原子力・新エネをはじめエネルギー政策も取り上げられました。四国電力総連としては、これまでどおり「特定の政党を支援するのではなく、私たちの雇用・労働政策やエネルギー政策を理解し活動する候補者」を厳選し取り組みを行いました。結果は「政権与党の圧勝」となりましたが、今回私たちが支援し当選を果たした衆議院議員の皆さんとは、今後も定期的に情報交換しながら、小林正夫・浜野喜史両参議院議員とともに私たちの思いを国政に届けていただく活動を継続していきます。

 

<安全衛生の取り組み>

 労働組合の最大の使命は、社会情勢がどう変わろうとも「雇用を守り、組合員の命と健康を守り、家族も含めた生活を守る」ことだと思います。その為には、まず安全で安心して働き続けられる職場環境を作らなければなりません。しかし、電力関連職場での災害発生件数は、近年高止まり状況のまま推移しています。また重大災害につながる恐れの高い墜落・転落、感電災害についても依然として歯止めがかかっていません。

 朝、ご自宅を「行ってきます」と仕事に出かけ「ただいま」と自宅に帰る。この単純でありながら最も大切な日々の暮らしを繰り返すことが重要だと思っています。家族のため一生懸命働く組合員の皆さんは、お父さんでありお母さんであり、家族・子供たちにとっては最も大切な人なのです。常に家族のことを想い「自分の身は自分で守る」ことを基本に今年も労働災害の撲滅にご協力いただきたいと思います。

 

<伊方発電所の再稼働について>

 私たち電力関連産業の中心的事業である原子力発電所の再稼働については、昨年9月に九州電力川内原子力発電所1・2号機が、新たな規制基準の要求事項を満たしているとのことで、原子炉設置変更許可を得ることができました。その後、11月には薩摩川内市と鹿児島県の地元了解も得られ、最終段階である工事計画と保安規定変更の認可へと移りましたが、残念ながら年内の再稼働には至りませんでした。

 伊方発電所3号機においては、なんとか基準地震動については了承が得られましたが、現在も再稼働への道筋が見出せず、いつまで頑張ればいいのか、いつまで我慢すればいいのか、多くの不安な声をお聞きしています。今年こそは、再稼働へ道筋がはっきりと見えてくることに期待するとともに、電力関連産業が少しでも前進できる一年にしたいと思います。もう少しみんなで一緒に頑張りましょう。

 

<2015春季生活闘争について>

 師走の総選挙を勝ち抜き、第3次安倍内閣が発足しました。安倍総理はアベノミクスを更に推し進め景気回復を全国津々浦々に届けるとともに、政労使会議を開催し昨春に引き続き賃上げ要請をしました。

しかし、依然として原子力発電所の再稼働が進まない中、私たち電力関連産業に働く仲間は、厳しい会社の経営状況に加え増税・物価上昇など、安定的な生活とは言えない状況にあります。

このような状況の中、今次春季生活闘争においては、経済成長と物価上昇に見合う実質生活水準の維持・向上や電力関連産業に相応しい労働条件を追及し、組合員とその家族の生活の安定と安心、労働意欲の向上につなげる取り組みについて論議を重ねています。

具体的には、全ての加盟組合が取り組むことを前提に、賃金については、賃金カーブ維持分の確保に徹底的にこだわり2%以上を基本とする賃金改定をめざすとともに、賞与・一時金については、年間賃金の一部として安定した生活給部分を確保することを基本とした方針を策定する予定です。各会社の取り巻く状況を十分認識し、日夜懸命な努力を続けている組合員の頑張りに応えられるよう四国電力総連が一体となった取り組みを進めていきます。

 

<統一地方選挙への取り組み>

 私たち電気事業を取り巻く環境は、東日本大震災を機に一変しました。特に原子力をはじめとしたエネルギー政策は、これまで国政レベルで議論されていましたが、昨今の地域主権・地方分権の流れと相まって地方議会においても論議されるようになってきています。

特に原子力政策については、偏ったマスメディアの報道が多い中、経済的優位性や地球環境問題への貢献度など、専門知識を持つ組織内議員が各級議員への理解活動を拡げていく役割と重要性は、過去のどの時代より高まっています。

このような中2月には多度津町議会に庄野かつひろ議員、今春の統一地方選挙では、愛媛県議会に玉井としひさ議員、徳島市議会に武知ひろゆき議員、高知市議会に清水おさむ議員、高松市議会に大西さとし議員、の5名が挑戦いたします。各加盟組合の三役をはじめ執行部の皆さまには、大変なご苦労をおかけしますが、組織内議員全員の上位当選に向け、絶大なるご支援ご協力をよろしくお願いいたします。

 

<結びに>

 昨年6月の定時大会にて、会長という重責を担わせていただくご承認をいただきました。この半年間、各加盟組合の大会等にもご案内いただき、代議員をはじめ多くの組合役員の皆さんとお会いする度に「仲間の絆と信頼を太く強くしていきたい」と思うようになりました。またまだ不慣れですが、今年も組合員の皆さんと語り合い、四国電力総連加盟組合の発展に微力ですが努力してまいります。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

四 国 電 力 総 連       
会 長     森 山  泰 広  







四 国 電 力 総 連
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