森山新体制スタート!!

~第34回定時大会開催~
 

四国電力総連は、6月13日(金)、高松市の「かがわ国際会議場」において第34回定時大会を開催した。

冒頭、挨拶に立った杉村会長は、「電気事業環境」、「安全への取り組み」、「モチベーションの維持・向上」、「組織内議員選挙」について触れ、最後に「労使協創で高い塔と建て登ってみよう」と四国電力総連の仲間の皆さんへの激励の気持ちを込めて挨拶を締めくくった。

 続いて、来賓として全国電力総連 内田会長代理をはじめ、連合四国ブロック代表 進藤連合香川会長、四国電力総連組織内議員を代表して 玉井愛媛県議会議員の3名方々から挨拶を受けた後、2013年度の経過報告・財政報告および、2014年度の活動方針・財政方針について審議を行い、いずれも満場一致で可決・承認された。

 また、平成27年4月施行予定の愛媛県議会議員選挙において「玉井としひさ」氏、また、徳島市議会議員選挙において「武知ひろゆき」氏、高知市議会議員選挙において「清水おさむ」氏、高松市議会議員選挙において「大西さとし」氏、立候補予定者全員の必勝を目指した支援活動に取り組んでいくことを確認し、組織内議員選挙必勝決議(案)を満場の拍手で承認した。


2014年度運動の基本方向性とアプローチ
 
 私たちの求める運動を定着し、さらに発展させていくため、「全国電力総連の方針」を基本として、労働組合の意義と役割を改めて確認しながら、諸活動を展開していきます。

 具体的には、働きがいのある職場環境や魅力あるライフスタイルの実現をめざし、加盟組合との十分な連携のもと、次の5点をキーワードとして取り組みます。
 


 大会の様子    
   
挨拶に立つ杉村会長 大会議長団
中越代議員(四国電労:左)と山田代議員(四電工労組:右)

  ご祝辞をいただいたご来賓の皆様
     
電力総連 内田会長代理 連合香川 進藤会長 組織内議員代表 玉井議員

 大会構成員全員のご協力により、
無事開催することができました。ありがとうございました。
     
司会
池下執行委員(四B労組)  
資格審査委員
曽我部代議員(YMW労組)  
     
2013年度活動報告
宮崎副会長(四国電気保安協会労組) 
 2013年度財政報告および
2014年度財政方針
芝事務局長(四国電力労組) 
201年度会計監査報告
串田会計監査員(STNet Uinon) 
   
 2014年度活動方針・計画
髙谷会長代理(四電工労組)
 必勝決議
横内副会長(四変テック労組)

貴重なご意見・要望、ありがとうございました。
   
 福田代議員(四国電力労組) 今井特別代議員(四国電力労組)

今年も総連活動へのご協力を よろしくお願い致します。  



◆◆杉村会長あいさつ◆◆

 みなさん、こんにちは。四国電力総連会長の「杉村和洋」です。執行部を代表してご挨拶を申し上げます。

 本大会にはご来賓として、全国電力総連の内田会長代理、連合香川の進藤会長、四国生産性本部の住山常務理事、四国ろうきんの小川理事長、電気新聞四国支局の岡田支局長、そして四国電力総連組織内議員の皆様にご臨席を賜っております。公私ともに大変お忙しい中、誠にありがとうございます。ご来賓の皆様方には日頃より私ども四国電力総連の諸活動に対しまして、ご指導ご鞭撻を賜っておりますこと、大会構成員を代表し厚くお礼申し上げます。
 そして、大会構成員の皆さん、四国各地からご参加いただきありがとうございます。代議員の皆さんは非専従の方ばかりで、会社の仕事をしながら、ご自分の貴重な余暇時間を割いて組合活動をしていただいておりますことに、心より敬意を表しますとともに、今後ともご協力をお願いいたしたいと思います。
 それでは、大会の開催にあたり、私なりに思うところを何点か述べさせていただき、本大会の論議の参考にしていただければと思います。

 まず1点目は、電気事業環境について触れたいと思います。

四国電力は昨年7月に伊方発電所3号機の新規制基準適合性審査の申請を提出し、10ヶ月が経過しましたが、再稼働時期の目途はまったく立っていません。

先月には、福井地裁が大飯原子力発電所の運転差し止めを認める判決を出すなど、原子力の再稼働は、さらに不透明な状況になることが懸念されます。安全審査の優先プラントとして検討が進められている九州電力川内原子力発電所も、この夏までの再稼働が難しい状況となっています。伊方3号機においては、まだ基準地震動が確定しておらず、仮に厳しい数値設定となれば耐震補強工事が必要となる可能性もあり、さらに時間がかかるものと想定されます。

 このような中において、原子力職場での様々な対策や、各発電所や電力輸送設備における供給力確保の取り組み、そして四電グループを挙げての効率化の深堀り等々、組合員の皆様のこの一年の取り組みに対しまして、心より労いの気持ちと敬意を表したいと思います。

 このような厳しい状況ではありますが、本年4月に決定した「エネルギー基本計画」では、エネルギーミックスは明示されなかったものの、原子力については「エネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源」と位置づけられ、原子力発電の推進姿勢が示されました。また、最近、日本で公開されたアメリカのドキュメンタリー映画「パンドラの約束」では、地球温暖化対策や世界的に増大するエネルギー需要に応えるためには原子力エネルギーを活用していくことが不可欠だとして、原子力反対から推進に考えを改めた多くの環境保護活動家を紹介するなど、冷静な議論や判断が社会に示されつつあり、少しまともな風向きに変わってきているのではないかと感じています。

一方で、電力小売の全面自由化や発送電分離といった電力システム改革については、今後の制度設計や運用如何によっては、電力の安全・安定供給を支える人材や技能の維持・継承が懸念され、雇用への影響も生じかねません。残念ながら、こういった我々の懸念や意見がなかなか反映されにくい現状の中で、電気事業法の改正だけは粛々と進み、電力小売りの全面自由化やライセンス制導入等を柱とした第2弾の電気事業法改正法案が、一昨日可決成立しました。

しかし、どのような環境に置かれようとも、電気事業の普遍の目的・存在意義は「低廉で良質な電気を安定してお客さまに届け、そのことを通じて地域ひいては日本の発展に貢献する」ということであります。その電気事業を支えている電力関連産業に働く我々は、やるべきことを愚直に実行していくのみであります。

私たちは、けっして諦めず右往左往することなく、世の中に対して、本質を見極めた冷静で論理的かつ現実的な議論により結論を導き出すよう粘り強く訴え続けていくことが必要です。

 2点目は、安全への取り組みについてです。

労働組合の活動の中で安全の確保は最も重要な取り組みです。全国電力総連大における死亡災害は後を絶ちません。昨年度は15名、今年度に入っても4名の死亡災害が発生しております。重大災害とりわけ死亡災害だけは何としても根絶しなければなりません。

そこで安全の取り組みに対する基本認識を今一度確認しておきたいと思います。まず一番肝心なことは「この世に安全などは存在しない、存在するのは危険のみである。」ということを大前提に置くことです。その上で、そうであるならば、「可能な限り危険を探し出して、それをできるだけ遠退ける。あるいは消し去る努力を続ける。」ということを徹底すること、つまり危険予知と危険防止行動の徹底ということに尽きるわけです。

労働組合として、労働災害の撲滅のために様々な取り組みを行っていきますので、組合員の皆さんにおかれては、自分自身と仲間の安全のために、危険予知のアンテナを研ぎ澄まし、危険防止行動を徹底していただくようお願いします。

 3点目は、モチベーションの維持・向上についてです。

労働条件の維持・向上が難しく、世の中から厳しい目で見られている現下の状況では、物やお金により満足感を高めていくことは難しいでしょう。であるならば、精神面・心の面の満足をいかにして得るのかを考えなくてはならないと思います。それは職場において自分が必要とされている、役に立っている、褒められる、達成感を味わえる、周りと共感が得られるというようなことを実感できてこそ、モチベーションの向上に繋がっていくのだと思います。どうしたらそのような職場となるのか、どうしたらそのような意識に変わっていくのかを考え、会社の施策と組合の取り組みの両方をうまく噛み合わせて、モチベーションの維持・向上を図らねばなりません。

「風通しの良い職場風土」ということをよく言いますが、家に例えると一つ窓を開けるだけでは風通しが良くなるわけではありません。風が抜けていく位置の窓も開け、風の通り道を作ってやることが必要です。職場で言うと、情報や意思疎通が自由に行き交う通り道を作るための知恵や工夫が必要だということです。職場の風通しが良くなるように、職場が明るくなるように、みんながお互いに「お世話活動やおせっかい運動」をするのも一つの手ではないでしょうか。

 4点目は、組織内議員選挙についてです。

この一年、各地方選挙で組合員の皆さんには大変ご苦労をおかけしました。直近では、4月の松山市議会議員選挙で、「武田浩一」氏が難しいとされる2期目において、新人候補が非常に多い多数激戦を戦い抜き、見事再選を果たすことができました。また、昨年11月の観音寺市ならびに阿南市の市議会議員選挙では、「井上浩司」氏、「住友進一」氏両名とも立派な成績で再選を果しました。改めて皆さんのご支援・ご協力に心より感謝申し上げます。

それから、来年4月には統一地方選挙があり、組織内議員4名が挑戦します。愛媛県議会3期目挑戦の「玉井としひさ」氏、徳島市議会3期目挑戦の「武知ひろゆき」氏、高知市議会2期目挑戦の「清水おさむ」氏、高松市議会2期目挑戦の「大西さとし」氏の4名全員の勝利に向けて、後援会活動に取り組んでいるところです。様々な制約がある中で精一杯頑張っておりますので、組合員の皆さんの力強いご支援・ご協力を引き続きよろしくお願いします。

 私は今大会を以って退任いたします。四国電力総連の政策局の担当を6年、全国電力総連の執行委員を4年、そして四国電力総連会長を6年務めさせていただきました。仲間の皆さんとともに一生懸命活動を続けて16年が過ぎました。長い間、大変お世話になり感謝の気持ちで一杯です。ありがとうございました。

最後に、四国電力総連の仲間の皆さんへの激励の気持ちを込めて「労使協創で高い塔を建て登ってみよう」という話で挨拶を締めくくります。

 小惑星探査機「はやぶさ」の開発プロジェクトリーダーを務められた川口淳一郎氏のお話の中で心を揺さぶられた言葉を紹介します。それは「今見えているものは、すべて過去のものである。まだ見えていない未来を探せ。できない言い訳ではなく、できる理由を考えよ。高い塔を建ててみなければ、新たな水平線は見えてこない・・・。」

今、電力関連産業は、これまでに経験したことのないような大転換の時代の真っ只中に置かれています。過去を踏襲していては乗り越えられない課題が多く出てくるでしょう。

組合員の皆さん、仲間とともに勇気を出し、少し無理をしてでも、私たちの目指すべき目標の高い塔を建てて、新たな水平線を見てみましょう。そこには、難題がたくさん見えるかもしれませんが、きっと夢や希望も見えるに違いありません。大転換の時代を乗り切っていくために、労使がいろいろな知恵を出し合い、新たな価値を共に協力して創っていく「労使協創」を合言葉に、ぜひチャレンジして下さい。

代議員の皆さんの活発な討議により、実り多き大会となりますことを期待し、開催にあたっての挨拶といたします。

ありがとうございました。

以 上




四 国 電 力 総 連
〒760-0063 高松市多賀町2-12-5