新年 あけましておめでとうございます

〜 本年もよろしくお願い申し上げます 〜





【杉村会長】

 新年あけましておめでとうございます。

 ご家族の皆様と希望に満ちた初春をお迎えのこととお慶び申し上げます。

 年末年始を電力の安定供給のため、各職場で勤務されました多くの仲間の皆様、大変ご苦労さまでした。心より敬意を表します。


<はじめに>

昨年を振り返りますと、明るい出来事として、北京オリンピックでの日本人選手の活躍に感動したことや、日本人4人が一度にノーベル賞を受賞したことなどが思い浮かびます。

 一方、暗いニュースが後を絶たず、通り魔、放火、ひき逃げなどの凶悪事件や食の安全を揺るがす偽装・混入事件が続発し、一体、この国の安全はどうなってしまったのかと、心の底から不安を覚えた年でありました。

 政治においては、「ねじれて、よじれて、こじれた国会」となり、9月に福田首相が突然辞任し、麻生政権が発足しましたが、わずか2ヶ月程で国民の期待は急速に失望に変わってしまいました。政治姿勢もさることながら、一国民として言わせてもらうと、一国の総理大臣として立ち居振る舞いをわきまえて欲しいと願うのは私だけではないと思います。

雇用環境を巡っては、多くの経営者は人件費の抑制と雇用の調整弁として非正規労働者を活用していると思いますが、全雇用労働者の3割にも及ぶ状況が果たして正常な社会なのか。ワーキングプアやネットカフェ難民といった言葉に象徴されるように、生存権、人権が脅かされるほどの問題にも発展しつつあります。そんな社会であって良いはずはなく、このような事態を招いた政治の責任は重く、加えて財界の人々には、企業は社会の中で何のために存在するのか、「経済(経国済民)」とは、国を治め人民を救うという意味を今一度、自らに問うていただきたい。

 また、採用内定の取り消しが相次いでいますが、40年の雇用契約を簡単に一方的に破棄しておいて、やむを得ないの一言では済まされません。もし、人(法人)としての心が欠如しているならば、社会から退場してもらわねばなりませんし、労働組合として断固として抗議したい。


<今年の課題>

 全国の電力関連産業の職場においては、昨今の労働災害発生件数が高止まりしており、死亡災害も後を絶たない状況が続いています。四国電力総連においても残念ながら昨年4月に死亡災害が1件発生してしまいました。「安全はすべてに優先する」は、労使共通の理念ですが、組合員ではない協力会社等の労働者も含め職場で働く者全員の安全を、本当に強く意識しているか今一度深く考え、至らぬところは改めていくことが必要です。労働組合と会社は連携をさらに密にし、働く者全員の安全と健康を守っていかねばなりません。

 地球温暖化問題についても触れておかねばなりません。地球温暖化対策は、「環境と経済の両立」を大原則として、地球温暖化の防止と持続可能な成長の双方を実現するべく、技術に裏付けられた実効性のある施策を推進していく必要があります。その施策において、現実的で極めて有効な手段の一つが原子力発電の推進であります。もちろん原子力設備の安全・安定運転が大前提ですが、日本の将来のために、高速増殖炉の実用化によって実現が図られる核燃料サイクルの確立に向け、着実に取り組みを進めていかねばなりません。そのためには当然、広く国民の理解を得る必要があり、労働組合としての幅広いチャンネルを活かして、理解活動を粘り強く進めていきたいと思います。

 本年は、四国電力総連の組織内議員5名が改選選挙に挑みます。今治市議会議員選挙(2月8日投開票)で長橋準治氏が5期目に挑戦、いの町議会議員選挙(5月17日投開票)で伊東尚毅氏が4期目に、筒井公二氏が3期目に挑戦、観音寺市議会議員選挙(11月)で井上浩司氏が6期目に挑戦、阿南市議会議員選挙(11月)で住友進一氏が4期目に挑戦します。何卒ご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

 国政選挙においては、第22回参議院議員通常選挙(平成22年夏)において、小林正夫氏が再選を目指し活動を展開してまいります。「政権交代」に繋げる重要な選挙であり、組織の力量を余すことなく発揮して勝利したいと思いますので、皆さまのご支援をよろしくお願いします。

 衆議院総選挙については、解散の時期等を巡って予断を許さない状況であり、政界再編の動きなど今後の政局はどうなるか予想がつきません。ここで何より大事なことは、ひとり一人がこの国を、私たちの社会をどのような姿にしたいのか深く考え、それを実現してくれる志のある政治家を自分の手(投票)で国会に送り出すことです。私たちの組織内国会議員の藤原正司・小林正夫参議院議員が政権与党の側で、思う存分活躍することを夢見て、皆さんとともに汗をかきたいと思いますので、よろしくお願いします。


<春季生活闘争>

 連合は、2009春季生活闘争にあたって、内需の拡大を促し実質生活を確保するためにも物価上昇に見合うベア(ベースアップ:賃金改定)や、すべての労働者の待遇改善、長時間労働の是正などに取り組むとしています。電力総連としても、連合の考え方を踏まえ要求方針の機関決定手続きを進めているところですが、連合大でのマクロ的運動を理解した上で、生活の安定・安心、ワーク・ライフ・バランス(仕事と私生活の調和が図れる働き方)の実現に向けて取り組みます。2月23日(月)に加盟単組が一斉に要求書を提出し、有利解決を目指して精一杯頑張りますが、交渉にあたる執行部の力の源泉は、職場組合員の皆さんのバックアップですのでご支援をよろしくお願いします。


<おわりに>

労働運動で最も大切なものはコミュニケーション活動です。コミュニケーションは、舌を使って話すのではなく自分の言葉で吾が心を語り、耳を使って聞くのではなく耳と心と目も使って聴くことが大切です。まさに「Face to Face」、「Heart to Heart」が大切なのです。

 四国電力総連はわずか16の単組の連合体です。単組数が少ないがゆえのフットワークの良さと小規模ゆえのアットホームな繋がりが強みです。この特長を活かして、さらなる信頼と連帯の組織運営、仲間同士の絆をさらに強める活動を展開していきたいと思います。

 最後に、この1年が組合員の皆さまとご家族にとりまして、さらには働く者にとって、健康で希望に満ちた年となることを願い、新年のご挨拶といたします。

 本年もよろしくお願い申し上げます。




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