四国電力総連は、11月21日(金)から25日(火)の5日間、各加盟単組の組合役員20名を海外派遣した。
本研修は、今後の労働組合運動と生産性運動の更なる充実した展開にあたり、国内外の視野を広め諸課題対応していくため、海外進出企業の視察ならびに現地関係者との交流を通じ、生産性運動の向上に繋げていくことを目的に開催している。
今回、初めて「四変テック株式会社」の関連企業としてベトナム国で事業を行っている「SHIHEN(VIETNAM)CO,LTD(以下「ベトナム工場」という。)」の工場視察を実施し、ベトナム国の経済や労働環境等について情報交換を行った。
ベトナム工場視察では、事業概要や生産ラインについて説明を受けるとともに、意見交換では従業員の労働環境から教育カリキュラムなど多岐にわたって質疑を実施した。
ベトナムでは高温多湿の夏が終わり、徐々に過ごしやすい秋が近づいてきており、本年10月で操業1周年を迎え、この1年間、本社やシヘンタイからの支援を受けながら、生産ライン、品質管理、生産管理システム等の整備を進めているところであった。
昨年10月の操業時は2ラインの稼動であったが、本年7月からキャノン向けのPS電源(直流安定化電源)の量産に伴い、1ライン増設。現在3ラインが稼動中である。このうち、2ラインをPS電源、1ラインをBL(電子蛍光灯安定器)の生産ラインに振り当てている。
PS電源の生産は、1日8時間で1ライン5,000台(シヘンタイと同レベル)を目標に様々な試みを行い、その結果、現在では目標の1日5,000台の生産が可能となり、昼のみの1シフトで月産23万台、昼夜の2シフトで46万台の生産をしている。
操業時から生産している電子バラストは、本社向けの製品に加え、9月からGE−SHEN社向けのOUT−OUT製品の出荷を開始し、本社向けの電子バラストと合わせて、月産5万台を計画しているが、BLの生産ラインが1ラインしかないため、11月の販売台数の増加に対し、1日当たりの生産数量を増やす方法を現在検討しているとのことであった。
上記の生産数増加に対してワーカー人数も操業当時の40人から約80人まで増員し、9月中旬から3ラインがフル稼働している。その他、社員は日本人4人とローカルスタッフ14人(管理部門8人、現場管理6人)が働いている。ワーカーについては、初めて会社に勤めるという若き集団であり、そのため、会社での一般教育から製造に関する教育まで、教える指導員や教わるワーカー達にとって大変なことのようである。しかし、ワーカー達もベトナム工場で働く喜びを感じているようで、真剣に業務に取り組んでいた。
視察研修および現地組合員との交流会を終え、本研修について参加者から、ベトナム国の異文化に触れ、個々人の視野を広め諸課題に対応していくための姿勢・果すべき役割を再確認できたとの声を多く聞くなど、更なる生産性運動のパワーアップに繋がるものとなった。
|