四国電力労働組合は、平成15年8月30日をもって結成50周年を迎えることから、5月22日〜23日の本部年次大会に併せて、「50周年記念レセプション」を開催しました。 本レセプションには、妻木会長(全国電力総連)はじめ各電労の本部執行委員長、四国電労の歴代本部執行委員長・旧専従者の方々などを来賓として迎え、大会構成員を含めた計240名が出席しました。 冒頭あいさつに立った野口委員長は、「こうして50周年を祝うことができるのも関係各位の並々ならぬ努力や暖かいご支援があったからこそであり、この貴重な歩み・歴史を礎に、新たなる時代へ一歩一歩着実に歩んでいきたい」と述べ、感謝の気持ちと次のステップに向けた強い決意を表しました。 また、来賓の方々からのお祝いメッセージをいただくとともに、組合員によるバンド演奏やオイスカ四国への支援金贈呈式などが行われ、ささやかな式典に華を添えていただきました。 最後には、歴代の本部執行委員長と野口委員長(現本部執行委員長)の音頭のもと、参加者全員の万歳三唱で締めくくり、歴史の重さと新たなるスタートを確認することができた素晴らしいレセプションとなりました。 |
冒頭あいさつに立った野口本部執行委員長。 「貴重な歩み・歴史を礎に、新たなる時代へ 一歩一歩着実に歩んでいきたい」 |
大西社長(四国電力)から激励のメッセージ。 「益々厳しい環境ですが、労使で英知を絞り、 切磋琢磨しながら共に乗り切って行きましょう」 |
他電労を代表して笹岡委員長(東京電労)にご挨拶いた だきました。「これからも共に頑張って行きましょう!」 |
妻木会長(全国電力総連)による乾杯のご発声。 「みんなで共に喜びを噛み締めよう!」 |
50周年記念行事の一つ、オイスカ四国への支援金贈呈式。 (左側:オイスカ四国支部 佐藤会長) |
司会の大役を見事につとめていただいた 松田律子さん(本店支部) |
締めくくりは、歴代本部執行委員長の 音頭により万歳三唱 |
バンドメンバーの皆さんには、素晴らしい演奏で レセプションに華を添えていただきました |
◆◆◆ 野口本部執行委員長あいさつ ◆◆◆ ◇ はじめに 本日は、公私共にお忙しいなか、高松市・増田昌三市長、電力総連組織内議員・藤原正司参議院議員、連合四国ブロック連絡会代表・連合愛媛・河野廣美会長、全国電力総連・妻木紀雄会長ならびに東京電力労働組合・笹岡好和中央執行委員長始め電力部会各単組の委員長、四国電力株式会社・大西淳取締役社長、はじめ大勢のご来賓の皆様にご列席いただき、このように盛大に四国電力労働組合結成50周年記念レセプションが開催できますこと、四国電労の全組合員を代表して、心より厚く御礼申し上げます。 さて、先ほどビデオでも一部紹介させていただきましたが、第二次世界大戦敗戦直後の混乱の電産時代を経て、四国電労が結成されたのが昭和28年8月30日であります。以来、これまでの50年という長い歴史を顧みますと、戦後復興、高度経済成長から第一次・二次の石油危機、1980年代初めの世界同時不況、二度にわたる円高ショック、そしてバブルの崩壊など両極端ともいえる劇的な情勢変化のなかで、いつの時代にあっても民主的労働運動、「生産性運動の推進」をベースに、電力の24時間安定供給と電力労働者・家族の生活向上へ、私たち労働組合が果たしてきた役割・意味合いは、決して誤ってはいなかったと改めて確信する次第であります。 こうして50周年記念式典が開催できますのも、歴代の本部執行委員長をはじめとする諸先輩の汗と涙の結晶のおかげであり、またご来賓の関係各位のご指導・ご鞭撻のおかげであると、深く感謝申し上げる次第であります。 また忘れてはならないのは、生活環境の厳しい僻地勤務や、台風・災害復旧時に不安の中で言はば銃後の守りに努めていただいた、ご家族の皆さんへの感謝の言葉であります。その他、電力関連グループで共に電気事業を支えていただいている働く仲間をはじめ、関係の皆さんに心から感謝・御礼申し上げたいと思います。 本当にありがとうございました。 さて、50周年を機に、この貴重な歩み・歴史を礎に、新たなる時代へのバトンタッチ・チャレンジしていく決意・メッセージの意味も込め、若干ご挨拶させていただきます。 ◇ 電気事業を取り巻く環境と労組の役割 現在、電気事業における自由化範囲の拡大、全国規模の電力流通の活性化等を柱とする「改正電気事業法案」の審議が行われており、今国会で成立の見込みです。 平成17年度からの最終段階では高圧全数が対象、全国で6割のお客様まで電力自由化・自由競争が進むわけであり、地方の小規模事業体としては今までに経験したことのない厳しい状況を迎えることと思います。 私たちはこれまで地域・産業・企業レベルで積み上げてきた労使の信頼関係・四電マンのDNAを大切に、従来以上に労使で一致協力、また競合他社さんとは切磋琢磨しながら、お客様から選択いただくYONDENへ懸命にがんばってまいりたいと決意を新たにしております。 ◇ 電気事業の社会的信頼の回復 昨年8月末に、原子力発電所の自主点検作業の不適切な取り扱い等に関する問題が突如として浮上しました。 業界全体、労使が未曾有の危機感を持ち、この問題の原因究明と再発防止に向けた諸施策の確立に努めることは当然のこと、当社は何もなかったから何もしないということではなく、自らの痛みに置き換えて事実の把握と職場総点検・対策に取り組みました。 このことが、地域社会から原子力のみならず電気事業全般にわたり社会倫理やコンプライアンス(法令遵守)を重視する集団として認知され、信頼の回復と拡大につながっていくものと考えます。今後も社会的責任と公共的使命を十分自覚し、地域の皆様の一層の信頼性確保に努めてまいります。 ◇ 国民不在の政治・経済運営への対応 現在の政治・経済に対して、閉塞感と将来不安が渦巻いている憂うべき状況下にあるにもかかわらず、時のリーダーは責任をとらず、懸案先送りで過大な負債を積み重ねております。皆さん、割と諦めがよく“何を言ってもだめだ!”といった沈滞ムードがこの国を覆っているように思えますが、果たしてサイレント・マジョリティで物事の本質が解決するのでしょうか。 この場は多くを語る場ではありませんが、「私たちの生活と政治」、「電気事業と政治」の関わりは従来にも増して重要になっていきます。 私たちは、これからも働く者の立場を代表する、組織としてきちんと責任をもって推薦できる代表を、まずは身近な議会へ送り、そして地域・全国大での連携・強化に努力してまいります。 ◇ 労働諸条件の向上・地域連帯の労働運動強化 連合春闘も歴史的評価の元に、その性格を大きく変えざるを得ない国際・経済環境にあります。 また、圧倒的多数を占める未組織労働者やパートなど非正規雇用労働者に焦点を当てた運動の実践・推進なくして、ナショナルセンター「連合」の存在意義・求心力強化は望めません。 大企業・電力の労働運動が地域・中小の労働運動・社会運動から乖離した活動となっていれば、今日の四国電労はなかったと確信するとともに、この目線はこれからも決して忘れてはならないのです。自分たちの企業・グループだけが無傷で存在し続ける確証などはあり得ないからです。 個人的意見として、労働条件面を含め、電力労働運動もまた、その運動のベクトルを変えざるを得ないターニングポイントの時代になったとも思います。 ◇ 今こそ社会福祉・ボランティア活動を 言うまでもなく四電グループ、四国電労は「四国」にネットワークを張り、地域の皆様と共に発展を遂げてきましたが、“青い空・青い海・郷土四国”の源泉は水・山の緑を守り、育てることにあると考え、私たちは(財)オイスカ四国の活動に協賛・参加してまいりました。 東南アジア諸国からの研修生や地域の小学生、また多くのボランティア仲間と泥にまみれて木を植え、育て、そしてその技術を、心をしっかりつないでもらう活動です。 今回、私たちが植える1本の苗木から森が生まれる・・・・・・夢を託す意味で、ささやかではありますが、オイスカ四国さんへ支援金を贈呈させていただくことにしました。 また、結成50周年を機に自分たちの周りから、“もう少しだけ”でも社会貢献の輪を増やせないものかと『四国電労社会福祉基金』を創設し、積極的に取り組んでいくことにしました。 ◇ 電労・政連・生協、三位一体で“次世代への組織継承”を おわりに、引き続き厳しい局面にありますが、これからも「電労・組合活動」(連合・電力総連との連携)、「政治連盟」(政治活動と自分・地域)、「生協活動」(労福協との連携)、電労・政連・生協を正三角形・三位一体として、メガ地震・南海地震クラスの困難にも恐れをなすことなく、明るく・力強く、真正面から取り組み、四国電労マインド・スピリットを次世代へしっかり組織継承していこうと、決意を新たにいたしております。 皆様方の変わらぬご支援をなにとぞよろしくお願い申し上げます。 ◇ 最後に 最後になりましたが、組合員とご家族の皆様のご多幸と、本日ご列席の皆様方の益々のご健勝・ご活躍を心よりご祈念申し上げ、四国電力労働組合結成50周年記念レセプションの主催者を代表してのご挨拶とさせていただきます。 ありがとうございました。 |
<50周年の記念行事> ○記念レセプション ○社会福祉基金の創設 ○オイスカ四国への支援金贈呈 (レセプションの中で贈呈式を実施) ○組合員意識調査(15年7月実施予定) ○記念誌の発行(15年8月発行予定) |